なぞのじんぶつ。

「おお! この間、お前の友だちだってヤツが、
 セッションに来たぞ!」
って、予想外の時期にパブで言われたら、
誰でも驚きますよね。A^^;



「日本でお前と一緒に演奏してたって言ってた。
 会いたがってたよ。」
…って。誰だろう? 来るって連絡してもらっていたら、
どんな知り合いかも見当がつくけど、
今回は心当たりがまったくなし。




「楽器は?」
「フィドル。お前にアイルランド音楽を教えてたって言ってたぞ。」



うっそー!! そんな重要人物?? 
でもぜんぜん見当つかない。
しばし悩む私。



「どんな人?」
「去年のコンサートで、お前と一緒に演奏したって言ってたな。」
ま・・・まさか、アカザワさん?



「名前覚えてない?」
「えーとね。ジョンだか、ショーンだか、それ系の名前。」
「えっ、日本人じゃないの?」
「うん。西洋人だったよ。」
え、じゃあジェイさんかな。。。
まさかフィンさんやデールさんじゃないよね。。。



頭の中で人物リストを作成しつつ、
それから何日か、どきどきしながら過ごしてしまいました。




そして数日前、バイト先の花屋に行ったとき、
店主のジグリットに、同じことを言われました。



「ああ、よかった! 待ってたのよー。
あなたにトラッドを教えた先生って人が尋ねてきたの。
あなたの電話番号を教えて、名刺ももらっておいたわ。」



「あ、その名刺、見せてください!」
と、あわてて差し出してもらった名刺を見たら・・・ 
「ケルト民俗音楽 演奏・教師(CELTIC MUSICIAN) ジム」




な〜んだ、ジムさんかー。。。と、一気に緊張が解けました。



まあ、ジムさん本人にとっては、
音楽を教えることがメインの仕事なのかもしれないけど、
私個人は、アイルランド音楽に限らず、
ジムさんから教わったものは何一つないので(笑)
今回はそれも、見当がつかなかった理由のひとつかな。
後でみんなに、勘違いだよーって言って回らねば。(- -;)



しかし、ジムさん・・・。「Celtic Musician」って、
本当に名刺に印刷してある・・・。
いまどき、こんな大雑把で実体のない肩書きを、
使ってていいものなのかしら。(笑)



これを渡されたアイルランドのミュージシャンたちの
そのときの顔や反応を想像すると
ちょっと薄ら寒いものがあったりするのですが。



あるいは、そうやって大風呂敷を広げることが、
日本で営業に出るときには、まだ有効なのでしょうか・・・。
まあ、ジムさんらしいといえば、
まさにどんぴしゃでジムさんらしいです。




ジグリットからこの名刺を受け取ってから、
彼の話は耳にしていないので
たぶんまた旅行の途中かなにかで、
忙しく島町を通過したのだろうと推測しています。
前回来たときもそんな感じでしたから。



いつかまた突然、いきなりこのあたりに現れることでしょう。
そのときは、もう少し判りやすいヒントを
そしてガセじゃないやつを(笑)
置いていってくれることを祈ります。