毎年恒例。牡蠣祭り!

5月の最初の週末は、
1年でいちばん最初のバンク・ホリデー・ウィークエンド。



日本に比べて、夏休みや、クリスマス休暇・復活祭休暇は
たしかに長いアイルランドですが、
一年のそこかしこにちりばめられている「休日・祝日」は
圧倒的に少ないと思います。



3月17日のPaddy's Dayが祝日に制定されているほかは、
5月・6月・8月・9月・10月に、
それぞれ月曜を休日とした3連休があるだけで
(しかも、どれも「バンク・ホリデー」と呼ばれるだけの、
ただのロング・ウィークエンド)
特になにか月ごとの風習があるでもなし、
味気ないなあと感じます。



「こどもの日」やら「勤労感謝の日」やら、
その日・その節目を祝うことに意味を見出している日本の暦は、
そうやって考えるととても優秀ですよね。(^^)
日本を離れて、特に懐かしいのが、
そんな節目感や、季節感だったりします。



とはいえ、日が長い夏の間に、
理由はどうあれ3連休をちりばめておいて、
あちこちでフェスティバルを催し、気持ちのいい季節を堪能して、
残りの半年は黙々と仕事するんだい。
という、こちらのシステムも
住んでいると、判らなくもない、という気がしてきますが。(笑)




そんな5月最初のバンク・ホリデー。
メイヨーで、スライゴーで、キンヴァラで、リムリックで、
大きなTrad music Festivalも開催されています。



でも毎年、この週末に私が目指すのは、
ありがたいことに毎年演奏させてもらっている、
クレアの小さな漁村、C村です。





ここではこの週末、
「オイスター・アンド・トラディショナル・ミュージック・
フェスティバル」
を開催しているのでした。
なんといってもネーミングがいいでしょう。
なんの脈絡もない、「地元特産品」と「伝統音楽」の
力づくマッチングです。(笑)



しかも、C村の牡蠣は、
とれたて新鮮、肉厚でジューシーで、海の香りそのまんま。



アイルランドの牡蠣祭りといえば、
ゴールウェイのクラレン・ブリッジや、
ウォーターフォードのものが有名ですが
あれだと観光客も多いし、呆れるほど高いし、
9月には海も汚れているし、
個人的にはこの無名の、小さな漁村で行われるもののほうが、
ずっとお勧めです。



ついでに言えば、クラレン・ブリッジの牡蠣祭りでは、
牡蠣の殻にギネスを満たして、
身と一緒にぐっと飲んだりするのがウリのようですが、
ここではもっとシンプルに、
ジェムソンとレモンをささっと振りかけて食べるのです。
うまいのなんの!!(^0^)





あまり有名ではないがゆえに、地元民以外の来村がとても少なく、
のんびりした静かなフェスティバル、
という雰囲気で3連休が過ぎてしまうので
関係者としては残念なところでしょうが、
個人的には言うことなしのお祭りです。



しかも、ふたを開けてみれば、地元の人はほとんど
牡蠣食べないし・・・(笑)。(←だめじゃん!)



去年も、一昨年も、
ミュージシャン・シートに提供された3ダースもの生牡蠣を、
ほとんどひとりで食べまくってしまった私。(- -;);;;
だって、本当に誰も食べないんだもの、もったいない!!
本当においしいんだよーーーー。




演奏してギャラもらって、新鮮な生牡蠣も食べ放題、
実に天国のような週末なのですが
今年は、さすがに申し訳ないので、
ダブリンからきょうちゃんに来てもらいました。



きょうちゃんもそのおいしさに感激して、
「来年も週末全部ここに来る!」と言ってくれましたが。(^^)



牡蠣が好きで、トラッドも好きなら、
欠かせない年間行事・C村の牡蠣祭り。
それ以外に何もありませんが(笑)、
よっしゃー、と思い立たれた方は、ぜひお越しください。