息抜き。

WCSSの寂しいところは、
日本から参加しているダンス仲間の大半が
木曜日のセットダンス・エキシビションと
それに続くタラCBのケイリーを境に、
「はい、これで今年もミッション完了。おつかれさまでした。」
とばかりに、三々五々、帰国の途についてしまうことです。

WCSSのオフィシャルな日程は、土曜日のグランド・コンサートまで。
続く日曜日と、だいたい月曜日くらいまでは、
祭の名残を惜しむ残留組のミュージシャンたちによって
レフト・オーバー・セッションが行われているものなのですが、
ダンサー・チームにとっては、たぶん、
全部出がらしみたいなものなんでしょうね。（笑）

今年も、ミヤモトさん＋あゆちゃんは金曜の午後に、
おやまさん＋ふなきさんは土曜の朝に、
それぞれミルタウンを離れてしまい、

主力のいなくなった取り残され組は、
なんとなく祭の終わりを予感しながら
「今日、夜のケイリーが始まるまで、どうする？」
「そうだねえ…。アルマダにごはんでも食べに行く？」などと
少し腑抜けて、ぽっかりと空いた午後の時間を過ごすのでした。

まあでも、こんなときこそ、洗濯機以外のアイルランド、
祭の大騒ぎに浮かれていない、普段の西クレアを見るチャンス。

そんなわけで、大阪のダンサー・チーム
えなさん＋ヨーコさんと一緒に、
ミルタウンから一番近い気分転換スポット、
ラヒンチへ行ってきました。

あいにく、お天気はそれほど良くもない曇り空。
風も冷たく、満潮で、白砂のビーチも隠れてしまった午後３時半。
でも、アイルランドらしいといえば一番アイルランドらしい、
どこか寂しげで風が強い、
大西洋の茫漠とした広さを感じさせる景色です。

そこでなにを思ったか、えなさんが「写真を撮る」と言い出して
さっと最初のポーズを決めました。
誘われて、つい隣で、
訳もわからず似たようなポーズを決める私。

最初に撮ったその１枚の写真が、
空と海の様子を見事に映しこんだ上に
あまりにバカバカしく面白く、かつフォトジェニックだったので
大いにウケて爆笑した私たちのツアーは
あっという間に、ラヒンチ観光は写真撮影会に変貌しました。

３人が３人とも、手に手にデジカメを携え、
道行く人が振り返って笑っていくほど、
大笑いの、恥ずかしくもおかしい記念写真を撮っていきます。

私のカメラに入っていた中での、いちばんのお気に入りはこれ。
アイルランドの空とヨーコさん。

けっこういいでしょう？　撮りたくなりませんか？（笑）

ちなみに、この写真自体はかなりドラマティックに見えますが
撮影している状況というのは、こんな感じです。

↑「これは撮っちゃダメでしょ！」と
えなさんに怒られてしまいました。（笑）

せっかくだから楽器を出して
もっと「それっぽさ」を演出しよう！と
えなさんがフィドルを出してきました。
もちろん音は出ていません。ポーズだけですが。

ああ、これで左下に置いてある荷物さえ写りこんでいなければ、
CDのジャケットにもなるかという重厚さ。（笑）

余談ですが、えなさんは、タラCBのケイリーで踊っている間中、
セットの輪の中で、
マーティン・ヘイズの演奏に合わせてフィドルの弾きまねを続け、
みんなから「エア・フィドラー」と呼ばれていました。

言ってみれば、タラの演奏を聞いて
ベロンベロンに酔っ払っている状態を
人前で大披露している状態なわけですから、会場の注目度抜群。

きっとこの写真を撮ったときも、彼女の心の中では
マーティン・ヘイズばりの演奏が、
物悲しく鳴り響いていたものと推察します。

これだけ友だちの写真を晒して（笑）
自分の恥ずかしい写真は載せない、というのも
あとで怒られそうな気がするので、１枚だけ。
「CDジャケット風」を想定して、
えなさんと２人でポーズをとったものです。

そして、えなさん＋ヨーコさんがWCSSの間受講していた
オールド・スタイルのステップ・ダンス、「Blackbird」を演奏。
やさしいヨーコさんは、その演奏に合わせて
ちゃんと踊ってくれました。

こんな撮影会の後は、町へ出てちょっとお土産を買ったり、
ソフト・クリームを食べたり。

友だちがいるって、本当にありがたいです。(^^)
WCSSとはまた違った意味で、楽しかったー。

帰るころ、もう午後５時を回っていましたが、
まだ十分に満潮の海で、何事もなく泳いでいるおじいさんと
それを見守っている孫たち、のような、
不思議な風景も、ちょっと見ました。

もうだいぶ寒かったんですけどね。A^^;

おかげさまでいい息抜きになりました。
えなさん、ヨーコさん、どうもありがとう。
写真、勝手に掲載しちゃってすみませんでした！　ははは。