雑草が憎い。

さて、ようやく少しずつ
河原町での暮らしに体が慣れてきたので
ちょっと庭をいじってみることにしました。




なんといっても、「今日は天気がいいと思っていても
3時間後には雨が降り出して、2週間止まないかもしれない」ですからね。
いや本当に。冗談じゃなく。



思い立ったら吉日。
さっそく、お気に入りの長靴とグローブを手に、
土の掘り起しにかかります。



ところが、もう庭というより
完全に自然の草地になってしまっているこの家の庭。
掘り起こそうと言ったって、土は堅いし、石は埋まっているし
草の根はいたるところに縦横にはびこっていて
まさに「歯が立たない」といった感じなのです。



「こ、これは……。。 長期戦だわ。」



一日働いて進捗状況が目に見えないと
わりとすぐ挫折するタイプの私は、
とりあえずの目標を「雑草の除去」に設定。
ゴールは「焼却缶がいっぱいになるまで」としました。
(日本でも使っている、家庭用焼却炉と同じサイズです。)



でも。その雑草の数も種類も半端じゃありません。



まあまず、なんといってもいちばんはびこる、たんぽぽ。




それから、薊。
葉もばりばり堅いし、葉先は鋭いし、
茎も上から下までまんべんなく棘に覆われているし、
ほんと、嫌なヤツ!! 痛くしなくてもいいじゃん。




そして、八重葎。
いわゆる「ひっつき虫」ですね。




茎も葉も、全体が
マジックテープのような細かい毛に覆われているので、
ちょっとそばを通っただけでも、服や髪に絡み付いてきます。



子供のころはよく、これを取っては友だちに投げて
服にひっつけて飽きもせず遊んだものだ。
というか、私は今でも、マーティンと投げ合いしますけど。
(そして「お前いい加減にしろ!」と怒られる。)



遊べるしおもしろいし、かわいい草なんですけどねえ……。
なにせ増えまくるからなあ……。



そして始末に負えない、ギシギシ。




こいつもちくちく痛いし、根は深いし、嫌なヤツです。



「雑草」なんて人間が勝手に決めたカテゴリーだ、
草はどれも一生懸命生きているのに、
雑草だけ差別して除草するなんて、人間本位のエゴだ、
みたいな話を、確か東京で聞きましたけど。



でもでも、生命力や繁殖力が、明らかに違うんだもん!
あえて、私は断言しますよ、今日ここに。
雑草が憎い!!!(笑)



隙を見て、断りもなく、他人(ほかの草)のテリトリーに
しれっと紛れ込んでいる図々しさとか。



しかも、最初はいかにも腰低く、
すみません、野に咲く恵まれない小さな花でございます、
ちょっとのスペースでいいので咲かせてくださいねえ、
みたいな調子で揉み手でアプローチしてくるくせに
その後、あっという間にはびこっているところ。



譲り合いの精神もなく、あとは力任せの陣地拡大。
根をがっちり絡み合わせて、
あくまでも抜かれることには抵抗するくせに
いざ掘り起しとなると、根だけは地中に隠しこみ、
あっさり根元からぽきんと折れたりするしたたかさ。



トカゲの尻尾切りなんかより、
ふんぎりも往生際もずっと悪いし、潔くない。
お前らは日本の企業組織か何かか!!



なんてことを考えながら草取りをしていたら、
結局、庭の半分も終わっていないのに、
焼却缶はあふれんばかりにいっぱいになってしまいました。





ま……負けるもんか。(> <,)