秋の夜長はケイリーで。

夏の間、ほぼ毎週のようにどこかしらで行われる
ミュージック・フェスティバルやダンス・フェスティバルも
9月の声を聞くと、かくんと数が減ってしまいます。



夏休みも終わったし、学校も始まるし、
さあ、これから冬にむけて、
気を引き締めていかなきゃいけないんだぞ、
とでも言われているようで、ちょっと寂しいのですが
確かに、実際その通りなんですよね。




そんな9月の第一週に、クレア南西に位置する村・ラバシーダで
毎年開催されるダンス・フェスティバルがあります。
その名もダン・フューリー・ウィークエンド。
(Dan Fewley Weekend)



今年はたまたま金曜の夜が空いていたので、いそいそと、
フェスティバル・オープニング・ケイリーに行ってきました。
(^^)




初日ということで、
オフィシャル・オープニング・セレモニーがあり、
会場は満員の参加者を抱えたまま、30分押しの夜10時半。



一刻も早く踊りたくて、うずうずしているダンサーたちと
慣れないスピーチにもたもたするオーガナイザーたちの双方から
熱気とも殺気ともつかないものが
ばしばし伝わってきて、すごく面白い空気でした。(笑)




「さあ、それではみなさん、これからケイリーです。
 バンドの準備ができるまで、
 あと5分ほどお待ちください。」
と、主催者が宣言するなり、




マイクを片付けるより、
ミュージシャンが楽器ケースを開くより早く
10組ほどのセットが、あっという間にフロアに組みあがります。
さすが!



今日のバンドは、Copperplate Ceili Band♪



小さな公民館、ちょうど小学校の体育館くらいのスペースで
近隣の村から集まってきた人たちが、
普通にダンスを楽しみます。





ほかのフェスティバルに比べると、
ここは毎年、地元クレアの人の割合が
極端に高いように感じますね。



交通の便がちょっと悪くて、
他所からはなかなか来にくいからかもしれません。



もちろん、日本のセットダンサーの方々も参加しているし、
アイルランド中、どこのケイリーへ行ってもふと見かける、
日本人ダンサーの間では「教祖」の通称で有名なf^^;
彼のような人もいましたけれど。




(↑一晩で4回、Tシャツを着替えていました。彼、健在です。(笑)



ともあれ私にとっては、
見知った顔が多くて(=つまりセットが組みやすくて)
気楽に楽しめるケイリーでした。



せっかくラバシーダでのケイリーなので、
ラバシーダ・セットも踊りましたが。




…みなさん、とっさにラバシーダ踊れますか。
ちなみに私はいっぱい間違えました。(- -;)



夜の12時を回っても、セットの数は少しも減らず。
最後まで、気持ちよさそうに、楽しそうに、
みんな踊っていました。
こういう熱気、いつ経験しても気持ちいいなあと思います。





残念だったのは、今年はたまたま、
日曜日にお葬式が入ってしまい、
ワークショップもケイリーも、
日曜日に予定されていたイベントは
すべてキャンセルされてしまったことです。



普通なら、金曜から日曜まで、
週末ずーっと踊り続けられるのだけれど。



でも、村の教会でしんみりとお葬式をやっているときに
隣の公民館で同じ村民がぶんちゃか踊っている、
というわけにはいかないですよね。



この日も、ケイリーの最後に、亡くなった方に黙祷をささげ、
今日こうして踊れたことに感謝し、
その後は全員、まるで水が引くように、
きれいにさあーっと帰って行きました。




時計をみたら午前2時。
秋の夜長には、ケイリー・ナイトを、ぜひ。(^^)