デール・ラス・コンサート in トッパンホール。

青海文庫・フジムラさんの驚異的な行動力と発想力のおかげで
今回こうして日本に一時帰国できたのだけれど
その日程の中心にあった、
世界一流のフィドラー、デール・ラスとのめくるめく日々。



予想よりも数段すばらしい、
なにものにも替えがたい時間でした。



デールさんのことや、コンサートの詳細については、
青海文庫の公式HPでご覧くださいまし。
http://seikaibunko.web.fc2.com/index.html



なんというか、北米一のフィドラーと言われながら
そのデールさんの真摯さ、誠実さ、
人となりの温かみ、物腰の柔らかさ。
存在そのものが、
静かで胸に響く音楽を奏でているような人なのです。





そして、類稀なその人間的・音楽的資質を
同じようにさりげなく、穏やかにたずさえた
ゲスト・ミュージシャンたち。



ハープのサカウエさん、
フィドル&ブズーキのアカザワ師匠、
そしてギターのフィン。



こんなに見事な、本当の意味での「musician」たちが
一同に会する機会に同席できるなんて〜〜〜。(感涙)
もう、どうしたらいいかわからないですだ。




フジムラさんが会場に選んだ、飯田橋の凸版ホールも
今回初めて入ったけれど、
圧倒されるほどの静寂と反響を併せ持っています。



聞くところによれば、
耐震構造のベースメントから巨大な柱を立ち上げ、
その柱でホール全体を宙吊りにするような
完全耐震設計になっているのだとか。



なるほど、たしかにここは東京のど真ん中。
こんな立地にありながら
ビルのすぐ隣を走る首都高速や、
入り組んだ地下鉄路線の影響を
確実に遮断する音楽ホールを作るとしたら
そういう方法しかないのかもしれませんね。
それにしても、すごい!



そのトッパンホール内に、手触りの残る生音で紡ぎだされた
デール、サカウエさん、アカザワ師匠、フィンの音楽は、
躍動的で精悍な強い生命力を随所に含みながら、
本質的にあたたかくなめらかで、虹色にうつくしいのでした。





なんというか、
こんなミュージシャンが存在している、というだけで
この世は生きる価値があると思えてくるくらいの人たちです。



企画から運営のすべてを、実質的にひとりで、
かつ私財を投げ打って(笑)、
にも関わらず悦びのうちに完遂したフジムラさんに、
尊敬をこめて。



当日会場に来てくれて、
この音楽を共に味わってくれたすべての方々に、
大切な音楽を分かち合えた歓びと、感謝をこめて。



そして、本当の音楽を奏でるミュージシャンたちに。
言葉にならないほどの感謝と、尊敬と、
射通すような憧れをこめて。



どうもありがとうございました。