若手だけど間違いなく本物の奏者たち。


震災のあと、L大学で義捐金コンサートをやったとき、
心が震えるようないい演奏をしてくれた
ハジメくん、リアム、スティーブンの3人が
近々日本へ行く、という話が伝わってきました。



これはすごい!!!
いや本当に。



この3人、一人一人の演奏を聴いてもぐっとくるし、
それが3人集まっても、誰の個性も損ねないまま一体となって
本当に気持ちのいいスウィングを出してくれるし、
とても大学2年生とは思えないほど
すばらしい、本物のトラッド・ミュージシャンたちなのです。



特に、リアムのコンサーティーナは
音色といい、丁寧なリズムの押さえ方といい、絶妙な装飾といい、
思わず息をとめて聴き入ってしまうレベル。



彼のお母さんが有名なミュージシャンなので
子供たち(この場合彼の兄弟姉妹)も全員、
それぞれ複数の楽器を弾きこなし、
複数のコンペティションで上位入賞し続けてきました。
いつどこで聴いても、体ごとふっと波にさらわれていくような、
他に類のない堂々たる演奏を聴かせてくれます。



いいなあー、日本の奏者たち。
リアムのワークショップだったら、私も受けたいよう。



このご家族、去年だか一昨年だか、ファミリー・アルバムを出しました。
すばらしい出来です。
今年、また新しいのが出るような話だったと思うのですが
ちょっと未確認。





以前島町に住んでいて、その後英国に引っ越した
コンサーティーナ奏者のあっちゃんが、かつて



「日本に招待されるトラッドの奏者って
 どうしても“お友達つながり”みたいなのが多いから、
 アイルランドではぜんぜん評価もされないような奏者が
 日本ではすごく有名になって、来るたびにお金稼いだりして、
 その一方で本当にいい音楽はぜんぜん紹介されない、
 っていう現状に、とても腹が立つ」



と言っていました。



あっちゃんはとても頭の回転が速いし、
島町の音楽のこともよく知っているので、
彼女のこういう発言は印象に残るし、説得力があります。
一理あるなあ、と思う部分も確かにあるし。



でも、今回は大丈夫。
ハジメくん、リアム、スティーブンの3人が作る音楽だったら
若手奏者とはいえ、これからのトラッド音楽シーンに
欠かせない存在になっていくこと、間違いなしです。



せっかくの機会ですから、
ぜひ、「本物」を楽しんできてください!