愛しのキルフェノーラCB。


今年のWCSS最大の出来事が起こったのは、水曜日。



まだ日本にいて、
まともなアイルランド音楽すら弾けなかったころから
ずっとずっと大好きだったキルフェノーラCBが



ケイリー・モールのステージに、一緒に載って弾いていいよ、と
扉を開いてくれたのです。





これはねえ……うれしかったあ〜〜〜。(=^^=)



なんかこう、外国人だからとか、お祭りだからとか、
いろいろ載せてもらえるだけの要素が
揃っていたからだということは判ってるんだけど、
それを差し引いても、やっぱりめつさ、めつさうれしかった!!



だってもう10年近くもCDを聴き、
聴いてはコピーして一緒に弾き、
ケイリーに行ってはひそかに録音し、
さらにぱしぱしと写真を撮り。A^^;



そんなことを繰り返してきたバンドに
「お、じゃあ今夜一緒に弾くかい?」なんて言われたら
もう舞い上がらずにはいられないじゃないですか!





当日のステージは、
なんだかもう歯が取れるんじゃないかと思うくらい(ホントに)
ずーっと笑顔がとまらなくて、
ステージ中央、ティムとマイケルに挟まれたセンター席に
わざわざ席を作ってもらったというのに
もう観光客よろしく、あっちを見たりこっちを見たり、
まるで子供のようにはしゃいでしまいました。



「一生の記念」って、
こういうことを言うんだなって感じ。



ステージの上で聴くキルフェノーラの音は
ダンス・フロアで聴くのとはまた違って
ものすごくパワフルで、一段とダイナミック。



前列ミュージシャン・シートの中央に座って、
後ろからはダブルベースとドラムスのバックアップ、
奏者全員がすごい勢いでタップしているから
ステージは上下にぐわんぐわん揺れるし、
もうまさに、360度全方向から音楽が聞こえてくる!
あのキルフェノーラ・サウンドの真っただ中にいる!!
という感覚を、とにかくひたすら味わってしまいました。



「キルフェノーラ・セット」の名前で世界中に知られている
コネマラ・ストッキングから始まるあのリールのセットを
定番カレドニアン・セットで演奏なんかした時には。



よく覚えていないけれど、絶対私、
ステージ上で何か叫んだと思うもの。



今まで何百回、このセットを弾いただろう。
本物のキルフェノーラと一緒に弾けるなんて思ってもみなかった。
ものすごいドライブ、リフト、そしてスイング。



めくるめくような、めまいがするような、
なんだか今でも信じられないような。



本当に夢のような体験をさせていただきました。





そして同時に感じたのが
キルフェノーラという、一流ケイリー・バンドの
徹底したプロフェッショナルな姿勢と、底力でした。



同じステージに載せていただいたけれど
私がこの夜やっていたことは、本質的に
フロアで踊らせてもらっていたのと変わらないのです。



その余裕と貫禄たるや。
一人ひとりが一流のミュージシャン。
その彼らと私との距離は……
今の段階で一万光年くらいかなあ。。。
遠いなんてもんじゃなかったっす。



それに加えて、アレンジのすばらしさ、構成の見事さ。
ケイリー・バンドのアレンジなんて
ダンサーはおろかCDを聴いているミュージシャンですら
聞き逃すことが多いというのに
まったく手を抜かないできっちり仕上げてくるこの技量。



どれだけの才能と、同時にどれだけの労力と時間が
タラと並んでケイリー・バンドの双璧と讃えられる
このバンドの背後に横たわっていることか。





本当に、いろんな意味で本当に貴重な体験でした。




いろいろあったけど、
今までコンサーティーナ弾いてきてよかった!
と思った一夜だった。



キルフェノーラCBの尊敬する諸姉兄、
今まで一緒に演奏してくださったみなさん、
一緒に踊ってくださったみなさん、
日本もアイルランドも英国もみんなみんな、
本当にありがとうございました。



しあわせ〜〜♪♪